PTAは加入率が低下、「曲がり角」に来ている
和田中がある杉並区の教育委員会はJ-CASTニュースの取材に対し、東京都のPTA組織は時代の流れとともに「曲がり角」に来ていて、何らかの施策を講じなければならない状況のため、藤原校長のアイディアが実を結ぶのかどうか見守りたい、と話した。TBS系「ニュース23」の調査によれば、東京都の「PTA協議会」への加入率は99年が中学校で72.6%、小学校で71.2%だったのに対し、07年は中学校が53.1%、小学校が20.5%に落ち込んでいる。組織率がこれだけ落ち込んだ背景は、PTA役員のなり手がいないことや、夫婦共稼ぎの家庭が増えたため、PTA活動ができず、形骸化が進んだためなのだという。ただし、これは東京の特徴で、地方ではほとんどの学校が協議会に加盟している。
和田中のPTAが今後どういう道を選択するかは、08年5月に行われる同中学のPTA総会で決まる。方向としては藤原校長の方針通りに進むようだが、
「PTA協議会から脱退すれば、デメリットが出る可能性もありますので、1年間の試行期間を設けています。1年後に協議会へ復帰するという道も残しているわけです」
と同教育委員会では説明する。民間出身の藤原校長は任期満了により08年3月末で退任する。