サイズが大きい「パッソ」「ヴィッツ」よりも高価?
自動車の世界では車両のサイズと排気量が大きくなるにつれて価格も高くなるという図式が長年にわたり踏襲されてきた。その例外にはコンパクトながら1クラス上の価格が定着したBMW「ミニ」があるが、プリウスもまたサイズを超えた売れ方をしている。トヨタディーラーによると「クラウン」を乗り継いできたベテランドライバーが「運転しやすいサイズで燃費のいい車を」とプリウスを選択するケースは少なくないという。
iQは排気量1リットル前後の通常のガソリンエンジン車(欧州向けにディーゼルも用意される)ながら、その環境性能や明確な意図を持った小ささ、軽さでプリウスと同じように車のヒエラルキーを飛び越える存在になることが狙いになっている。価格は未定だが、よりサイズが大きい「パッソ」「ヴィッツ」よりも高価になる可能性があるという。
iQの謳い文句は「超高効率パッケージカー」。助手席側のインパネを削ってシートを前に配置し、助手席側後席のスペースを稼ぐなど、思い切ったアイデアも採用されている。車離れが進む国内市場にインパクトを与えることができるか、業界がもっとも注目する1台である。