精神科医・和田秀樹さんインタビュー(下)
モナコ映画祭で外国人がボロボロ泣いた

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試写会での「予想外の反響」に驚いた

モナコ国際映画祭でグランプリを獲得
モナコ国際映画祭でグランプリを獲得

――映画の出来上がりをどう思っていますか?

和田 僕が予想していなかった嬉しいことが2つありました。ひとつは、非常にドメスティックに作ったので、外国人にわかるとは思っていなかったのですが、昨年12月、モナコ国際映画祭(*)でグランプリをもらったこと。外国でも格差社会が進み、お母さんが子どもを見ないロストボーイの問題もあり、そして「シンデレラ」の話は普遍的にいい話なのか、モナコでは外国人がこんなに泣くのかという予想外の反響がありました。
もうひとつは、1対1の師弟関係が話の軸になっているので、映画特有の引きがどっちかと言うと少ない。映画館で見てもDVDを借りて家で見ても大して変わらない映画になったんじゃないかと心配だった。それも映画のど素人だから1回目はしょうがないかなあと覚悟はしていた。ところが、試写を見に行けないからとDVDを貸して見ていただいた人と、試写会を見に来てくれた人や新潟・会津で上映会をしたときの反響が違っていて、大きなスクリーンで見るとみんな集団催眠にかかったようにボロボロ泣く。嘘でも誇張でもなく、目を真っ赤にして鼻水をすすってみたいな状態になっていて、僕もびっくりしました。大きなスクリーンで見たほうがいいものが映画だと思っていますから、嬉しい誤算でした。

>>>精神科医・和田秀樹さんインタビュー(上)
     「映画を撮るために医者になった」
     https://www.j-cast.com/2008/03/23018092.html


モナコ国際映画祭
ノンバイオレンスの人間愛を謳った映画を持ち上げていこうとポール・マッカトニーら応援して始めた映画祭。5回目になる昨年12月、「受験のシンデレラ」が、主演女優賞、主演男優賞、脚本賞、最優秀作品賞に輝いた。

【和田秀樹氏プロフィール】
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒業後、同大学付属病院精神科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、精神科医として老年精神医学、精神分析学等を研究。「ヒデキ・ワダ・インスティテュート」代表。心理学や教育問題、老人問題、人材開発、大学受験などの分野で、400冊もの著作がある。

映画公開情報
「受験のシンデレラ」3月29日よりロードショー公開 新宿K's cinema シアターN渋谷 横浜のシネマジャック&ベティ

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