低迷日本株 「そろそろ買いごろ」は本当なのか 

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配当利回りが10%超える銘柄も出現

   2008年3月18日の日本経済新聞は、17日の東京証券取引所第1部の上場銘柄のうち6割近い996銘柄がPBR1倍を割り込んでいると報じた。このなかには、08年3月期で最高益を更新するリコーや、10年ぶりに連結経常利益が1000億円を超える三菱重工業などの好業績企業が含まれている。

   PBRは低ければ低いほど株価が割安であることを示す。このところの株価の急落でPBRも下がって、割安株が増えているというわけだ。1倍以下の銘柄はきわめて割安とされ、しかも銘柄をみていくと、業績悪化が招いた株安ではない銘柄が含まれているというのだ。

   同じように、利回りも注目されている。2008年3月19日のヤフーファイナンスで「配当利回りランキング」をみると、丸三証券11.95%、創建ホームズ11.54%、武富士10.53%、サンシティ9.40%、飯田産業9.01%(いずれも東証1部)・・・と、高い利回りの銘柄が続く。

   武富士は、「(利回りは)ここ最近で上がってきました。株安の影響でしょう。株価については、業績の下方修正の影響が出ると思っていましたが、それほどでもないようです」と話している。

   利回りの高い銘柄は、資金のハイリターンが期待できる新興市場に多く、こうした企業は株価収益率(PER)も高い。PERも株価の割安性を測る指標だが、株価が下落することでPERも下がっている。

   こうしてみると、たしかに「そろそろ買いごろではないか」と思うのだが、ある大手証券のアナリストはこう忠告する。

「株価が下落している局面では、高利回り以外に『買い』の材料がないので注目されますが、飛びつくのは危険です」
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