マイケルの「ネバーランド」 「廃墟」ぶりがネットにさらされる

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   スパースター、マイケル・ジャクソンの象徴だった自宅兼遊園地「ネバーランド」が航空撮影され、廃墟のような哀れな姿がネットにさらされている。写真が出てきた原因は、数百億円といわれるマイケルさんの借金返済が滞って、「ネバーランド」の競売日が迫っているからだ。

メリーゴーランドは錆び、巨大な花時計は止まった

タブロイド紙は「ネバーランド」の惨状を報じた
タブロイド紙は「ネバーランド」の惨状を報じた

   「マイケル・ジャクソンの『ネバーランド』の残骸」と2008年3月11日に報じたのが、イギリス最大手のタブロイド紙「The Daily Mail」(デイリー・メール)電子版。記事には「ネバーランド」の7枚の航空写真が掲載されていて、その惨憺たる状態を写している。「ネバーランド」全体が埃っぽく、メリーゴーランドは錆び、巨大な花時計は止まり、テントは太陽光で焼けボロボロ。草木は手入れをしていないため枯れている、というものだった。

   「ネバーランド」はマイケルさんが1988年に建設。「僕はピーターパン」と公言するマイケルさんが「ピーターパン」が登場する世界として作ったのだという。敷地面積が千代田区とほぼ等しく、購入価格は、約23億円だった。自宅のほかに遊園地や動物園などを併設した。絶頂期には100人ものスタッフを置き管理していたという。しかし、年間の維持費は4億円と言われ、90年代に入ってからヒット曲が少なくなったマイケルさんにとって、維持費が相当な負担になったようだ。

   ぜいたくな暮らしも続いていて、

「金融関係者が『マイケルが毎月使うお金は、収入を150万ドル(約1億6千万円)上回っている』と明かしている」(北海道新聞05年6月15日付け)

という報道もあり、借金のカタに「ネバーランド」を売却する話は何度もあったが、マイケルさんは首を縦に振らなかったという。

3月19日に競売にかけられる?

   そんなマイケルさんが「ネバーランド」から離れたのは、05年に「ネバーランド」内で起こした子供に対する性的虐待事件がきっかけ。裁判では無罪になったが、裁判費用が21億円もかかり、負債は320億円を超えたと報道された。主人がいなくなった「ネバーランド」は荒廃した。AP通信は08年2月27日付けで、

「負債の2400万ドル以上を払わない限り、マイケル・ジャクソンのNeverland Ranchは競売される。Financial Title社はサンタバーバラでの競売日付を3月19日に設定しました」

と報じた。ただし、写真のような惨憺たる有様では、高値が付くとは考えられない。仮にマイケルさんが借金を返済し競売を逃れたとしても、元の輝きを取り戻せる状態にあるのかは疑問だ。

   一方で、こんな情報も飛び込んできた。時事通信が08年3月14日にロサンゼルス発で配信した記事によると、マイケルさんが08年13日までに債権者側とローンの借り換えで合意したため、競売が回避される可能性が出てきた、というのだ。さらに、施設の荒廃が進んでいるものの、ファンなどの関心も高く、サッカー界のスター、デービッド・ベッカムさんも購入に関心を寄せている、との憶測が飛び交っているのだという。果たしてどうなるのか。

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