橋下知事を「あんた」呼ばわり 大阪府庁に女性職員批判殺到

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   「どれだけサービス残業やってると思ってるんですか!」「あなたのすることは逆のことばっかりや!」。橋下徹大阪府知事(38)に朝礼の場で噛み付いた女性職員に対して、橋下知事就任以来最高の数となる意見が大阪府に寄せられていたことが分かった。「民間なら当たり前や」といった女性職員に対して批判的なものがほとんどだった。

「職場のなかの団結分断して、労働者同士分断して」

   橋下徹知事は2008年3月13日、府庁で30歳以下の府職員約330名を集めて初めての朝礼を行い、「府庁を変えるのは現場の皆さんです。何よりも府民のためという意識を持って、一緒にがんばりましょう」などと意識改革を呼びかけた。

   しかし、始業前に朝礼を始めようと考えていたにもかかわらず、「超過勤務」になるとして朝9時15分に朝礼を行うことになったことを説明した上で、次のような不満をぶちまけた。

「たかだか15分、始業時間の前にみんなでこうやって、これからの大阪を考えるために気持ちを共有させようという朝礼をやるときに、それを超過勤務手当というんだったら、税金で給料を賄われている皆さん方のその執務時間、私語があったりとかたばこを吸ってたりとかいうのは、これは全部(給料から)減額させていただきます」

   橋下知事が「この見解に異論反論あるかもしれません。それは言ってください。是非言ってください、是非」と述べると、朝礼の場にいた女性職員(30)が突如立ち上がり「どれだけサービス残業やってると思ってるんですか!」と大きな声で反論。その後、朝礼の場での知事と職員の「壮絶バトル」が繰り広げられた。

   女性職員は、

「あなたがやってることはね、色々言いたいこと言ったけど、それだって上司の不満があったら直接メールで言ってくださいってね、グループ長に直接物言えないような職員弱さを組織(?)しているだけじゃないですか!」

と主張すると、

「いや、だから来たやつはキチンと検討して、僕メール返信してますよ」

と橋下知事も反論。しかし、女性職員は、

「結局こうやって若い人だけ朝礼集めたりとか、職場のなかの団結分断して、労働者同士分断して、大阪府職員と府民を分断してるばっかりじゃないですか!」

   これに知事が

「若い人たちだけじゃないですよ!役職で課長補佐までずっと(朝礼を)やっていきますよ」

と返した。

職員は団交だと思っている?

   女性職員は負けじと、手を振り上げながらその後も、

「いまだって職場にいっぱい問題ありますよ。でもその問題解決できるのは、ちゃんと職場を分かっている現場の労働者だけなんですよ」
「私らがちゃんと議論して職場で解決していく問題じゃないですか!」
「そういう議論は職場でやっていこうと思います!」

「うん、だから、僕に対して言って下さいよ」と知事が述べても、

「あなたのすることは逆のことばっかりや!」

と持論を展開、まるで一昔前の活動家や労働組合幹部のような物言いだった。

   知事は「いや、だ、だから、それは非常にありがたい意見」と受け流したが、噛み付いた女性職員はテレビ各局のインタビュー取材に対して「現場のこと何も知らない」などと知事を批判し続けた。

   メディアには概ね「橋下知事が噛み付かれた」といった具合に報じられたが、テレビ朝日系番組のなかで、大谷昭宏氏からは「橋下さんは朝礼やったんだけど、向こう(職員)は団交だと思っているんですよ」と意識のズレを指摘されている。

   女性がいうような職場環境が本当ならば、「サービス残業」は労働基準法に抵触することになるが、府人事課は、J-CASTニュースに対し、

「制度としてサービス残業を強いることはしていない。それは、仕事が終わらなくて15分くらい遅くなることもあるでしょう。個人の習慣的なものなので、(女性職員の)発言の意図まではなんとも言いがたい・・・」

と話している。知事に噛み付くほどの「サービス残業」を強いられているとは考えにくい。

   府によれば、朝礼について、これまで400件を超える意見が寄せられており、その多くが「民間ならサービス残業なんて当たり前や」「社長にあたる人物を『あなた』呼ばわりで批判する言い方はいいのか」といった女性職員に対して批判的なもの。1日に寄せられる意見としては、橋下知事の就任以来、過去最高となった。

   ある府職員は「まあ若いか分からないけど、女性職員の若気のいたりかもしれない。理屈を理屈で返したもので、かわいそうなのであまり批判しないで欲しい」と漏らしている。

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