校長の名前が入った卒業証書を受け取るのは!?
処分が行われなかった結果、校長は同じ学校に在籍し、通常の職務を続けた。朝日新聞によると、市教委はこの理由について
「途中で校長を転任させると、学校が特定され、養護教員にも負担がかかる」
と説明したというが、J-CASTニュースが改めて市教委に確認してみると、
「確かにそういう(朝日新聞が報じたような)部分もありますが、県として処分していただかないと、市としてはどうしょうもないです」
と話し、市のレベルでは「お手上げ」状態であることを強調した。もっとも、県教委側も、校長の行為が正しかったと思っているわけではないようで、3月7日、県の教育長が県議会で
「校長としてあるまじき行為で、任命権者として申し訳ない」
と陳謝している。
この「セクハラ行為」が報じられたのを受けて、校長は3月7日夕方、「責任を取りたい」などと市教委に辞職願を提出。市教委は休日をはさんだ3月10日に、辞職願を県教委に転送した。校長は、3月8日から自宅謹慎が続いているという。
これで事態は収束するに見えたが、辞職願に記載された退職日が「3月31日」となっていることが波紋を呼んでいる。この小学校では3月18日に卒業式が予定されているが、
「いくら退職が31日付けといっても、(辞職願を提出した)校長の名前が入った卒業証書を受け取るのは(受け取る側からすれば)抵抗があるだろうし、混乱を招く」(市教委)
というのだ。市教委では3月11月夕方に臨時委員会を開き、県教委に対して3月18日より前に校長を異動させるように申し入れることを決めた。この校長の人事は3月12日以降、県教委で検討されることになるが、卒業式では、教頭が職務を代行する見通しだ。