運転免許返上が10倍増! 自治体が高齢対策に乗り出す

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福井県越前市では市民バスの無料乗車券を交付

   富山市生活安全交通課はJ-CASTニュースに対し、

「近年、身体能力の衰えなどで、高齢者のドライバーが加害者になってしまう傾向が見えてきました。事故防止のために実際に(自主返納の)行動に移す人を支援できれば、また波及効果があるのでは、ということではじめました」

と支援事業導入の理由を説明する。

   実際に、この制度がきっかけで高齢ドライバーが自主返納しに来たり、心配する家族が高齢ドライバーに自主返納を説得する材料になったりしたケースがあるという。

   同市同課によれば、高齢ドライバーによる死亡事故は05年度に7件だったのに対し、06年度は2件に減った。

   福井県越前市でも07年10月1日から、高齢ドライバーの運転免許の自主返納者に対し、運転免許有効期限まで市民バスを無料で利用できる乗車券を交付し始めた。同市によれば、06年度中の自主返納者が9人だったのに対し、この制度を始めてから08年2月末までの5か月間で22人がこの支援制度の申請を行った。

   同県鯖江市は、市民バスの1年間無料乗車券を、最長で10年間にわたって交付する制度を07年4月1日から導入。06年度で4件だった自主返納者が07年度は35人以上にまで増えた。

   同市市民生活課は、「交通公共機関が発達していないことでどうしてもここは『車社会』。ただ免許を返してください、と言っても難しかった」と述べる一方、10倍近い高齢の自主返納者の増加に「予想を大きく超えた。これが呼び水になれば」と話している。

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