ミクシィ株の下落が止まらない。2008年3月5日は終値で前日比3万6000安の98万4000円だったが、一時は96万2000円まで下がった。これで3日連続の下落となり、とうとう100万円を割った。ミクシィ株については、三菱UFJ証券が3月4日、投資判断を「2」から「4」に2段階引き下げた。「4」は2番目に「悪い」評価だ。これが売り要因とされるが、一部ではミクシィの利用規約改定に、「mixiユーザーのみならず、株主も怒りをもっている」との見方もある。
三菱UFJ証券が投資判断引き下げ
「規約改定騒ぎ」が尾を引いている
東証マザーズに上場するミクシィが、利用規約の改定を発表したのは3月3日。「日記等の情報の使用許諾等」について、ミクシィ側が日記を勝手に出版・公開・改変してもユーザーには対価を支払わず、文句も言えない、といった内容。これにユーザーが「あまりの暴挙だ!」など、多くの反対意見が噴き出した。実施は4月1日からだが、なかには「4月には退会します」との声もあって、これが本当であれば会員減少が心配される事態となる。
個人投資家が集まる、ある掲示板では
「コンプライアンスがない(会社)」
「ミクシィが法律?」
などと批判的な見方が少なからずある。
一方、投資判断を2段階引き下げた三菱UFJ証券はその理由を「07年10~12月期に、前四半期比で減収となったとみられる。ローテーションバナー広告の売上げが減速したが、この傾向が08年1~2月期に、さらに拍車がかかった」とみている。つまり、広告収入の落ち込みに伴う業績の下方修正が「格下げ」の要因だ。
ミクシィ株が終値で100万円を割ったのは、08年に入って2月8日の95万円と2月13日の98万6000円の2度。しばらく90万円~100万円あたりで推移すると見る向きは少なくない。ちなみに、三菱UFJ証券は「70万円~110万円のレンジ」と厳しく見ている。