「奈良遷都祭」キャラに賛否両論 ミクシィでも大論争 

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   奈良県で2010年に行われる「平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクターに対して、「キモカワイイ」「かわいくない」と賛否両論が寄せられ、大論争を呼んでいる。運営者には500件もの批判的な意見が寄せられた一方で、愛称の募集には4000件の応募があり、「奈良のイベントでこれほどの反響はなかなかない」と手ごたえを感じているようだ。

「応援」と「白紙撤回を求める」コミュニティが相次いで作られる

「かわいい」?「キモカワイイ」?「平城遷都1300年祭」マスコットキャラクター
「かわいい」?「キモカワイイ」?「平城遷都1300年祭」マスコットキャラクター

   「平城遷都1300年祭」は、奈良県が県内各地で2010年の1年間を通して行うイベント事業で、このマスコットキャラクターが2008年2月12日に公開された。平城遷都1300年祭事業協会によれば、専門家から募った21案のなかから選出されたもので、奈良を象徴する「鹿」の角を頭に生やした童子をイメージしている。東京藝術大学大学院教授で彫刻家の藪内佐斗司教授がデザインした。

   しかし、マスコットキャラクターが強烈なインパクトを持っているとして賛否両論の大論争がインターネットを中心に盛り上がりを見せている。

   SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)最大手の「mixi(ミクシィ)」では、このマスコットキャラクターを応援するコミュニティと白紙撤回を求めるコミュニティが相次いで作られた。

   賛成意見としては、「インパクトに尽きる」「見れば見るほど愛着が増してくる」「神々しいまでの存在感」「つぶらな瞳にハートを撃ち抜かれました」「キモカワイイ」といったものが挙げられている一方で、反対意見として「気持ち悪い」「肌の露出が破廉恥です」「リアルすぎる」「微妙な露出と角に違和感があります」などの意見が相次いでいる。

   白紙撤回を求めるコミュニティでは2008年3月3日時点で700人を超えるユーザーが参加しており、このコミュニティを発端に「平城遷都1300年祭を救う会」と題されたウェブサイトが立ち上げられた。

   平城遷都1300年祭事業協会では、2008年2月12日~3月12日までのあいだ、このマスコットキャラクターの「愛称」をHPなどで募集しているが、同協会によれば、2008年3月2日までに約4000件の応募が全国からあったという。

「奈良県内のイベントでこれほどの反響があったことはなかなかないのでは」(同協会)

「仏像ではないというPRが足りなかったのかも」

   その一方で、批判的な意見も同日までに500件ほど寄せられ、「仏様をキャラクター化して角を付けるのは不適切ではないか」「自分の好みに合わない」「(彦根市のマスコットキャラクターである)『ひこにゃん』の方がかわいい」といった内容のものが多いという。

   同協会の杉田憲英総務部長はJ-CASTニュースに対し、

「(マスコットは)仏像ではなく、童子をキャラクター化したもので、それに奈良の守り神である鹿の角をつけたもの。仏像ではないというPRが足りなかったのかもしれません」

と説明。また「かわいくない」といった指摘については、「真摯に受け止め、より親しみやすくなるように工夫したい」と話している。

   しかし、批判的な意見がある一方で、名前の公募に4000件もの応募があったことについて確かな手ごたえを感じているようで、

「(4000件の応募で)一定の評価をしてもらったと思っている。反対意見はしっかり受け止めたいと思うが、(キャラクターの)変更はない」

として、このキャラクターでイベントを盛り上げたい意向だ。

姉妹サイト