東京の地価「ミニバブル」破裂 05年の水準まで下がる?

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地価が上がりはじめた2005年10~12月期の水準にまで下がる

   いまの地価下落は、物件価格の上昇が行き過ぎたことが原因だ。都心部でも外資系ファンドなどが食指を伸ばした銀座や神宮前、六本木などはとくに高値で取引されていて、それが周辺部へと広がっていった。いまだに新築のタワーマンションや重厚な低層階マンションが相次ぎ建設されているが、すでに需給バランスが崩れていて、井上社長は「最近のマンションの建設ラッシュはそもそも、需要が増えて供給が増えるという状況にあったわけではない。バブル期と同じように需要を無視して建っていて、それでなくても供給過多だったのに、供給側が価格を吊り上げる格好になっていた」と分析。そこにサブプライム問題や改正建築基準法による住宅着工件数の減少が引き金になって、地価下落が顕在化した。

   原油高の影響、物価上昇などによって景気が冷え込んできたこと、賃金が上がらないなどの、先行き不安といった要素も加わった。簡単に言えば、買う人の収入と物件価格のバランスがとれなくなったわけだ。

   地価が再び上がることはあるのだろうか。井上社長は「奇策はなく、需給バランスの調整しかない。いまの下落は、最終的には地価が上がりはじめた2005年10~12月期の水準にまで戻すのではないか」とみている。

   ちなみに、地価公示の東京都区内住宅地における2007年の平均価格は、目黒区で1平方メートルあたり約74万円。05年は同約60万円だった。

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