経常利益が前年同期比55%増と業績は好調
実は日本法人の業績は、米国とは対象的に、かなり好調なのだ。08年2月5日に発表した07年4~12月期の決算(単体)によると、経常利益は55億6700万円で、前年同期比55%増だ。新規出店が増えたことや、食品メニューを強化した客単価が増えたことなどが原因とみられている。業績が好調なことから、期末配当も、前期から100円多い300円に増額する。
一方、J-CASTニュースが08年1月24日に「買いたいコーヒーランキング スタバがマックに『「完敗』」という記事で報じたように、スターバックスのコーヒーは「買いたいコーヒーNo1」の調査では、国内で「思わぬ敗北」を喫した、という経緯もある。ところが、やはり同社のコーヒーは根強い人気を誇っているようなのだ。
例えば、大手SNS「ミクシィ」の「スターバックス」のコミュニティーに加入している会員数は、12万5000人に及ぶ。コミュニティーとしては、かなり巨大な部類だ。コミュニティーの書き込みでも、「コーヒー談義」が中心で、同社をストレートに批判するようなものは、あまり見あたらない。
ブログの書き込みを分析するサイト「kizasi.jp」で、「スターバックス」について検索しても、ヒットする関連キーワードは
「閉店」「エスプレッソ」「従業員教育」「おいしい」「コーヒー」「いい」
といったもので、あまり批判的なものは見あたらない。
日本法人の広報担当者は、米国での一斉研修について、「お客からのクレームや、業績不振がきっかけなのでは」
という記者の問いに対して
「お客様に完璧なエスプレッソをお楽しみいただく『スターバックス体験』を強化するための、あくまで前向きなものだと捉えていただければ」
と話しており、米本社を気遣うともとれる余裕を見せていた。