「悪徳商法でないか」と問題になっていたアイドルユニット「AKB48」の新作シングルをめぐるポスター景品商法が中止に追い込まれた。「独占禁止法に抵触する恐れがある」として、シングル販売を手掛けるデフスターレコーズが2008年2月28日、公式サイトで発表した。
イベント「春の祭典」も中止に
AKB48の公式サイトでイベント「春の祭典」の中止が発表された
問題の景品商法は、AKB48 が2月27日にリリースしたシングルCD「桜の花びらたち2008」にからめたキャンペーン企画として実施されていた。東京・秋葉原の「AKB48劇場」でシングルを買うとメンバーのソロポスターがプレゼントされ、44人全員のポスターをそろえるとAKB48のイベント「春の祭典」に招待されるというものだ。
しかし、シングル購入時にポスターの種類を選べないシステムになっていたため、44枚すべてをそろえるためには買ったシングルの多くを捨てるか、交換・売買をしなければいけないという問題があった。
このシステムに対して、ネット上では「違法すれすれの悪徳商法ではないか」などと批判が高まっていた。また、ネットオークションにポスターが多数出品されるという「過熱現象」も起きていた。
レコード会社が公式サイトで「謝罪」
このような事態を受け、デフスターレコーズは2月28日、公式サイト上で、
「AKB48劇場販売の限定特典ポスター (メンバーソロカット)ならびに44枚コンプリート『春の祭典』ご招待企画におきまして、ファンの皆さんの加熱を招いてしまったことを深くお詫び申し上げます」
と謝罪した。そして、
「当企画の『桜の花びらたち2008』発売に伴う『春の祭典』ご招待施策が『独占禁止法』上の『不公正な取引』に抵触する恐れがありましたので、AKB48『春の祭典』の実施を含め、施策を中止とさせていただきます」
と、ポスター景品商法と「春の祭典」の中止を発表した。
デフスターレコーズでは、劇場で新作CDを2枚以上買った人について、返品に応じるとしている。