ヴェネツィア在住の富豪で、オーケストラのパトロン
永江氏はイタリア・ヴェネツィア在住の富豪で、オーケストラのパトロンとして有名だ。永江氏はハープを学ぶために渡伊し、大富豪のレンツォ・チェスキーナ氏と出会い結婚。1989年の夫の死後、約3000億リラ(当時300億円)とも言われる遺産相続をめぐって、起訴されたが、同年に無罪判決が出た。その後は、その遺産をもとに音楽家への支援を続けている。
今回のNYフィルの平壌での公演について、永江氏にはどのような意図があったのだろうか。
2008年2月26日のニューズウィーク(電子版)は、同誌に対して永江氏が「音楽はユニークな言語。私たちは変化と友好を演出するつもり」と述べたほか、NYフィルの訪問が米中の友好と同じようにことが進むか分からないが、いずれにせよ「鍵は接点を見出すことだ」と述べた、と報じている。
TBSの報道番組「筑紫哲也のNEWS23」でも、ヴェネツィアにいる永江氏をインタビューしており、そのなかで永江氏は
「やっぱり音楽はもう国境がない」
「いい方に向かうといいなと思ってるんですよね~」
と話している。永江氏にとって、「音楽に国境がない」というのが持論であるようだが、彼女が北朝鮮の現状についてどのように考えているのかは不明だ。