日本の経済界 「キャップ&トレード」導入へ方向転換

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反対派の急先鋒、新日鉄の三村社長も旗降ろす?

   ところが、最近になって「京都議定書」を批准していない米国でもカリフォルニア州が「キャップ&トレード」の導入に前向きになるなど、「潮流」はEU型の「キャップ&トレード」に傾いている。「ポスト京都議定書」の有力案ともいわれはじめた。

   2008~12年度の京都議定書の期間中の排出量の削減目標については産業界の自助努力での達成が可能とみていて、「キャップ&トレード」に消極的だった経済産業省までもが「検討」の方針へと傾いた。

   2月20日には日本経団連の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)が大分市内で記者会見し、「キャップ&トレード」型のCO2の排出権取引について、「欧米のようすを踏まえて検討していくことがカギになる」と、経済産業省の「検討」に一定の理解を示した。

   4月1日付で新日鉄の会長に就く新日鉄の三村社長は「キャップ&トレード」の強力な反対派だった。しかし2008年2月14日、福田首相は内閣特別顧問の奥田氏とともに新日鉄の三村社長と、やはり反対派の東京電力の勝俣社長を首相官邸に呼び、「地球温暖化問題に関する懇談会」の委員就任を要請した。この席で、首相や奥田氏が反対の「旗」を降ろすよう説得、三村社長らも了解したとされる。

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