枝川二郎のマネーの虎
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「投資用」だと税金が戻る仕組みは富裕層優遇だ

   じつは日本でも不動産購入により税金の払い戻しを十分に受ける方法がある。自宅用ではなく投資用に物件を購入するのだ。そうすれば、借入金の金利はもとより減価償却やさまざまな必要経費についても控除が認められる。したがって、自宅を購入する代わりに、その資金で賃貸用のマンションを買うというのもひとつの方法だろう。そうすれば少なくとも税金面では有利となる。

   ただし、条件の悪い物件をあわてて購入して、家賃収入が滞ったりして資金が回らないような状況になったとしても、筆者は一切責任を取れないので悪しからず。

   ともあれ、同じようにローンで家を購入したとしても、投資用ならば十分に税金が戻り、自宅用ではほんの一部しか戻らない、というのは規制の大きな欠陥といえるだろう。これは結局のところ、投資用不動産の主たる購入者である企業や富裕層に対しての優遇政策に他ならないのではないか。

   国民はもっと怒るべきだ。


++ 枝川二郎プロフィール
枝川二郎(えだがわ じろう)国際金融アナリスト
大手外資系証券でアナリストとして勤務。米国ニューヨークで国際金融の最前線で活躍。金融・経済のみならず政治、外交、文化などにもアンテナを張り巡らせて、世界の動きをウォッチ。その鋭い分析力と情報収集力には定評がある。

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