旭川で外国人?が反捕鯨落書き ゴンドラ内に「食べないで」

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オーストラリア人客のトラブルはなし

   捕鯨問題を巡る落書きなどのトラブルは、ほかでも起きているのか。

   北海道観光のくにづくり推進局の担当者は、「捕鯨問題でのトラブルは、初めて聞きました」と驚く。落書きによる影響については、「できるだけ多くの外国人に来てほしいというだけで、コメントできないですね」と答えに窮していた。

   オーストラリアに北海道を紹介したニセコアドベンチャーセンター社長のロス・フィンドレーさんは、J-CASTニュースの取材に、「捕鯨問題でのトラブルなどは聞いたことがありませんね。でも、新聞を読みましたが、どうして落書きしたのが外国人と決まっているのかな」と感想を話した。

   トラブルはないにしても、今後の国際交流で不安は出ていないのか。

   特に、ニセコは、捕鯨問題の急先鋒になっているオーストラリアから、多くの観光客が訪れる。同地区最大のスキー場「グラン・ヒラフ」は、運営する東急リゾートサービスによると、スキーヤーの2~3割は外国人で、オーストラリア人がその9割も占めるという。

   捕鯨問題について、同社では、「日本人は英語が上手に話せない人が多く、オーストラリア人の大半は日本語が話せないので、そんな話はしないのでは」と話す。落書きについては、「たぶん単なるいたずら書きだと思います。日本けしからんと本当に捕鯨反対の人は、日本へ来られないと思いますので」とみる。

   ただ、不安を漏らす関係者もいる。ニセコのある宿泊施設の日本人経営者は、「オーストラリア人の宿泊客から、捕鯨の話は出ないですね。私自身もグリーンピースなどが勝手過ぎて反感を持ちますが、観光振興の立場からは複雑な気持ちです」と漏らした。

   一方、オーストラリア人客が5割以上を占めるというニセコの宿泊施設のオーストラリア人経営者は、日本の捕鯨が論議になると打ち明ける。

「母国では捕鯨のニュースがたくさん出ているので、『日本人はまだ鯨を食べているのか』と興味を持つようですね。『鯨は数が少ないのになぜ捕っているのか』とかも。日本人スタッフもいるので、いろいろなことを言います」

   他方で、話し合いを通じて、日本の事情も理解するという。

「日本の政府や漁師は仕事だからやっているのであって、普通の日本人は、鯨を大事にしないといけないと思っていると分かるようです」

   もっとも、それでもまだ、わだかまりが残る様子だという。

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