十六文キックに「首絞め」 北朝鮮レフェリー疑惑の判定の数々

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   「とび蹴り」「首絞め」。通常のサッカーの試合なら考えられないプレーが次々に飛び出したサッカーの東アジア選手権の「日本対中国戦」。前回大会の決勝戦では、日本と中国が対戦した際に、中国サポーターが国歌斉唱の際にブーイングしたり、試合後に一部暴徒化するなど、問題が浮上したばかり。日の丸を燃やしたり物を投げ込むなど観客にも問題が相変わらずあったが、今度はピッチ上で中国人選手と北朝鮮レフェリーによる「暴走」が目立った。

「普通ならレッドカードだ」

スポーツ各紙は日本代表が受けた「とび蹴り」「首絞め」を報じた
スポーツ各紙は日本代表が受けた「とび蹴り」「首絞め」を報じた
「レフェリーには冷静に対応しろと選手に言いましたが、私が興奮してしまいました」

試合後、日本代表・岡田武史監督はこう漏らした。2008年2月20日、中国・重慶で行われた東アジアサッカー選手権2008の第2戦で日本代表は中国代表を1対0で下した。しかし、試合中には岡田監督が審判のレフェリングに納得がいかないポーズをとるシーンが終始目立った。

   試合の方は、前半17分に左サイドの駒野友一選手のクロスから、相手GKがファンブルしたボールを山瀬功治選手が蹴り込み、日本代表が先制。その1点を守り抜き、競り勝った。しかし、ピッチの上では日本選手に対する中国選手の危険なプレーや、不可解なジャッジに日本は苦しめられ、いつもは冷静なはずの指揮官が試合直後に審判に苦言を呈すほどの「荒れ模様」だったのだ。

   中国発のニュースサイト「レコードチャイナ」によれば、試合当日の08年2月20日には「空中戦、サイド攻撃、ミドルシュートは『抗日』の三つの鍵」と報じるメディアも現地であったという。そんな「抗日」の意識があったのかなかったのかは分からないが、中国の選手と北朝鮮のレフェリーによる「暴走」行為がピッチ上で繰り返された。

   後半10分には、ゴール前で1対1となった安田理大選手と中国のゴールキーパーが交錯。ボールが安田選手から離れた後に、ゴールキーパーがスパイクの裏を見せて安田選手の脇腹に「とび蹴り」。安田選手はそのまま負傷退場したが、北朝鮮のオ・テソン主審が示したのはレッドカードではなくイエローカードだった。これには、日本のサッカー解説者がこの日のテレビ番組などで「普通ならレッドカードだ」と口をそろえて指摘している。

「とび蹴り」を食らった安田選手は「異常なし」

   その後も、中国の選手は背後からのタックルなど、明らかな危険行為を繰り返し、さらに、オフサイドポジションではないところにいた選手にパスを出した日本側のプレーがオフサイドと判定される、足をかけられたのに日本の選手のファウルが取られるなど不可解な判定が相次いだ。「北朝鮮の審判が日本代表の試合で主審を務めるのは最近では見たことがない」とサッカー業界関係者は指摘するが、主審は不可解なジャッジを繰り返した。

   後半39分に鈴木啓太選手の首に中国の選手が掴みかけたシーンを「首絞め」と表現した日刊スポーツでは、前FC東京監督の原博実氏が審判のレフェリングを「あまりにもひどかった」と指摘。「東アジアのレベルを上げるための大会で、あの笛ではけが人も出るし、いい試合内容にならない」と述べている。

   ネット上でも、試合後から中国の選手によるラフプレーをまとめた動画やオフサイドと判定されたシーンを検証する画像がアップされるなど、中国の選手や審判に対する批判が相次いだ。

   中国のゴールキーパーに「とび蹴り」を食らった安田理大選手は2008年2月21日にブログを更新し、「中国の病院でレントゲンとCTを撮った結果、異常はなかったんでとりあえずは良かったです」と報告。

「まぁそんな話はさておき、昨日は中国のGKの十六文キックを受けたことより悔しかったことがありました。一つは、あのシュートを決めれなかったこと」

と、「十六文キック」に対する怒りよりも、シュートが結果的に外れてしまったことを悔しがっている。

   岡田監督は「冷静だった」と選手を評価しているが、スポーツ各紙も「普段どおりのプレーを続けた」「成長を確かに実感した」と概ね、過酷な状況下でも冷静に勝利を手にした日本代表を評価している。そんな日本代表は08年2月23日に韓国と対戦し、同大会初優勝と岡田ジャパン初タイトルを狙う。

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