「ガチガチで閉鎖的市場だというメッセージを出している」
同教授は、「改革が進む。日本が変わる。経済成長率が上がる。こういう思いが金融市場に伝われば期待が高まり、それに反応して株価は動きます」。その証拠として、郵政民営化を掲げた総選挙で自民党が圧勝し、政府系金融機関の政策投資銀行と商工中金の民営化が決まった2005年に、株価が40%上がったことを挙げている。
福田政権については、「(「改革を続ける」という)スローガンは正しい。だけど相変わらずアジェンダがない」と苦言を呈している。
金融アナリストの枝川二郎氏はJ-CASTニュースに対し、日経新聞の福田内閣批判について「賛成の立場」とした上で、次のように述べる。
「日本は貿易立国で栄えているのに、空港事業は外国人投資家に譲れないといって騒いでる人たちは何を考えているんでしょうね。市場へ与えるダメージは計り知れません。空港整備法改正案にしても、株式持合い強化にしても、『デイトレーダーはバカ』発言にしても、ガチガチで閉鎖的な市場だというメッセージを海外に出してしまっている」
小泉政権時は、経済政策のイメージが分かりやすく、外国人投資家にとっても魅力的なものになっていた。当時との落差は大きい、と枝川氏は指摘する。