法的措置を実施する自治体が急増
未納世帯に法的措置を取ったのは07年5月の御前崎市が最初だが、先の島田市を初め全国的に法的措置を実施する自治体が増えている。豊後大野市は08年1月24日、給食費約45万円を滞納している保護者の給与を差し押さえることを明らかにした。07年11月28日に大分地裁竹田支部に債権差し押さえ命令を申し立て、竹田支部は08年1月からの給与差し押さえを通知した。足利市は08年1月23日、給食費を未納している保護者に対し、法的措置も辞さない方針を発表した。
足利市教育委員会によれば、市内の小中校合わせ33校で給食費を未納している保護者は、06年度末で212人。うち支払い能力があるとみられる保護者は20人程だという。未納総額は1000万円近い。同教育委はJ-CASTニュースに対し、
「都市部の学校での未納者が多い。回収のために訪問してみると、高級車に乗っているなど明らかにに支払い能力があるのに無視している例もある。交渉を繰り返しても結果的に納入されないため、最終的に裁判所に申し立てをします」
と話した。この決定に先立ち教育委は06年10月、校長やPTA役員を委員とする協議会を設立。強制執行・給与の差し押さえなどを検討してきた。
「未納者が増え続けますと『払わなくていいんだ』という人も出てきますし、そうなると給食の存続が危うくなります」
と同教育委は話している。