残業代支払いは「世の中の流れを受けてのもの」
ファーストフード店モスバーガーを展開するモスフードサービスも、直営店の店長を管理職として扱い、残業代についても支給していない。
「(店長の)給与水準は平均的だと思っています。残業については、お客さん商売なので忙しい時間もある。ただ、勤務時間は自由裁量なので、それぞれコントロールしているはず。不満もこちらでは聞いてないので、問題ないと思っています」(広報・IR室)
衣料品のユニクロも、店長は管理職で残業代の支払いはない。しかし、店長に昇格すると年収が目安として2割ほど増えるほか、労働時間も基本的に1日8時間と規制されている。さらに、店長がある一定の限度を超えて出勤すると、強制的に休暇を取らせるなど、過剰労働の防止に取り組んでいる。
確かに、店長が管理職であることが、即過剰労働につながるとは限らない。ならば、なぜセブン-イレブンは店長に残業代を支払うことにしたのか。
セブン-イレブン・ジャパン広報によれば、店長への残業代支払いは、マクドナルドに対して下された判決とは無関係で、実は1年ほど前から社内で検討してきたものだという。同社は、
「世の中の流れを受けてのもの。プライベートと仕事の『ワークライフバランス』、健康管理などを重視し、労働時間の管理を強化するものです」(同社広報担当)
と説明している。