福井県小浜市で、米国大統領を目指すバラク・オバマ上院議員(46)を応援する動きが盛り上がっている。理由は「小浜」と「OBAMA」で名前が同じということらしいが、市がオバマ氏に親書を送り、「オバマ候補を勝手に応援する会」が結成されるなど、ヤマ場の「スーパーチューズデー」を迎え、米国民並みのフィーバーぶりだ。
小浜市が親書と名産の「めおと箸」を送る
小浜市の「オバマ候補を勝手に応援する会」がつくった応援イラスト
米大統領選で民主、共和両党候補選びのヤマ場となる「スーパーチューズデー」の開票が2008年2月5日(日本時間6日)から始まった。
米国の複数のメディアによれば、民主党はヒラリー・クリントン上院議員(60)がニューヨークやカリフォルニア州など7州を、オバマ上院議員は地元イリノイなど11州を制しており、両者は接戦を展開。結局、決着は3月以降に持ち越されることになったが、米国では、民主党の指名争いがクリントン氏になるのかオバマ氏になるのかに熱い視線が注がれている
しかし、米国の大統領選とは縁遠そうな福井県小浜市でもなぜかオバマ氏に注目が集まっている。
小浜市市民まちづくり部国際交流室によると、オバマ氏が来日した際、同氏が「私は小浜から来ました」とジョークを言った、とテレビで放映されたのがきっかけ。小浜市が「市を紹介してくれたお礼」として、氏宛てに親書と小浜市名産の「めおと箸」を2007年1月に送った。
しかし、オバマ氏のジョーク映像は今のところ確認されておらず、単に空港の職員がオバマ氏に「小浜出身です」と話しかけただけ、といった説も出ているほど。そんなこともあってか、オバマ氏からの返信は、今のところ市には届いていないという。
国際交流室の江見敏室長にJ-CASTニュースが「オバマ氏を使ったPRや町おこしを計画しているのか」と聞いたところ、
「(オバマ氏が大統領になるかどうか決まるのは)まだ先のことでわからないが、私の考えでは、町おこしにつなげていけると思うので、大統領決定時にはそういうことも視野に入れなくてはいけないといけないなと思います。オバマさんには迷惑かもしれませんが・・・」
と答えた。
オバマ氏を応援するイラストも作成
そんななか、「バラックオバマ候補を勝手に応援する会」が、「スーパーチューズデー」直前の2008年2月4日に市民によって結成された。
同会の藤原清次事務局長は、自身が専務を勤める「ホテルせくみ屋」にオバマ氏を応援するメッセージを掲げた。そのほか、オバマ氏を応援するイラストを作成し、そのイラストを砂浜に描くといったイベントを現在企画中だ。イラストを使った「オバマまんじゅう」や「オバマ若狭箸」なども検討している。
藤原事務局長は、
「名前が同じOBAMAということで、選挙で素晴らしい活動をしてほしいと思っています。(オバマ氏が)大統領になれば、日本国内のみならず、世界でその名を知られることになりますから、世界に認知される街を目指したいです」
と話した。
ちなみに、2008年2月6日に放送されたテレビ朝日系「スーパーモーニング」でも、小浜市の「オバマ旋風」が伝えられているが、そのなかでは拉致被害者の会の地村保さんが、「名前だけでも親しみやすいわ(笑)」「(大統領になったら)拉致問題の全面解決をアメリカでやって欲しいと、私はそう思います」と話している。
とはいえ、オバマ氏が大統領候補になれるのかはまだ不透明な状態。しかし、「応援することに意義があります。落ちたらしょうがないですが」(藤原事務局長)とまだまだ「オバマ熱」が「勝手に上昇」といったところだ。