クライスラーの再建が軌道に乗れば、サーベラスはクライスラーを売却
ただ、クライスラーとは資本提携には踏み込まず、限定的な提携にとどめた。クライスラーは、独ダイムラーから米サーベラスに売却された後も販売が低迷し、2007年の年間決算は16億ドル(約1700億円)の赤字に陥るとの指摘も出ている。日産が現段階で本格提携に踏み込むと、大きなリスクを抱えかねず、クライスラーの経営再建の行方を見定める考えもあるとみられる。
ただ、クライスラーの再建が軌道に乗れば、サーベラスはクライスラーを売却して、投資資金の回収に動く可能性が高い。その時は日産がクライスラー買収に名乗りを上げることも予想され、今回の提携は将来の業界再編の芽となるかもしれない。