児童相談所は調査に乗り出す
フィクションというのは、本当なのか。
柳さんに近しい編集者は、J-CASTニュースにこう答えた。
「時々、柳さんの自宅にお伺いして息子さんとも会いますが、いたって仲のよい親子という印象です。息子さんに叩かれたようなアザがあったとか、栄養失調でやせ細っていたとか、はありませんでしたね。児童相談所が保護するような世間の事例とはまったく異質で、虐待などはなかったと思います。こうした記述は、本や雑誌連載でもありましたから、小説家の心象風景ではないでしょうか」
ただ、柳さんは、2月2日の日記でも、ディズニーランドが嫌いな長男を取材のため連れていったとし、「ディズニーランド、正直かなり憂鬱です……ツマンナイツマンナイ、と騒がれたら、キレるでしょうね、わたし……」と漏らした。さらに、5日の日記では、雪降るディズニーランドを歩かせ、長男に風邪をひかせたかもしれない、ともしている。
柳さんの日記によると、長男の宿題をみているときに、児童相談所からの派遣とみられる児童福祉司3人が自宅を訪れたという。どうやら、長男への虐待がなかったかどうか調査に来たようだ。これに対し、柳さんは、「真に受けるひとが皆無だったら面白くないわけですが、アレ読んで、児童相談所に通報する『読者』なんて、マジいるんすね~」と反応を楽しむそぶりを見せた。
虐待や学校を休ませた事実があるかどうか、J-CASTニュースでは、柳さんの地元の児童相談所や市教委に確かめてみた。しかし、いずれも「個人情報にかかわりますので、お答えしかねます」との回答だった。もっとも、児童相談所子ども支援課の課長は、「ブログの記述が本当であれば、確かに児童虐待に当たります。一般的に言えば、通報があれば、調査せざるをえません。その結果、必要があれば、それなりの対応をすることになります」と話している。