10月20日から23日まで同じ工場内に保管されていた
そうなると、有力視されるのは「工場で混入した説」だ。ここで、「毒入りギョーザ」が輸入された2ルートを振り返っておくと、「大阪港ルート」の製品は、天洋食品の工場で07年10月1日に製造され、1ヶ月後の10月30日に出荷。天津新港を経て11月6日に大阪港に入港している。一方、「横浜港ルート」では、同工場で10月20日に製造され、10月23日に出荷。11月5日に横浜港に入港している。こうして見ていくと、10月20日から23日の4日間、これらの製品は同じ工場内に保管されていたという共通点が浮かび上がってくる。
一方、「大阪港ルート」では、製品の袋に穴が空いていたのに対して、「横浜港ルート」では製品の袋が空いていない状態で毒物が含まれていたことが確認されている。警察当局では、薬物に含まれる不純物などを分析して「薬物がどこから来たか」を特定する「薬物指紋」に重点を置いて捜査を進めたい考えだという。仮に、「大阪港ルート」と「横浜港ルート」の薬物が全く同一だと判定された場合、「4日の間に、工場の倉庫内で混入」という可能性が一気に高まることになる。