ギョーザ工場で毒物混入説強まる 「疑惑の4日間」に何が起きたのか

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   中国製「「殺虫剤入りギョーザ問題」の原因解明に向けた動きが進む中、日本側の捜査当局は、「中国内で毒物が混入した」との見方を強めているもようだ。現在、「毒入りギョーザ」は、大阪港ルートで輸入されたものと横浜港ルートで輸入されたものが確認されているが、これらの製品はいずれも、10月20日から23日にかけて、製造元・天洋食品の倉庫に保管されていたという共通点があるのだ。この4日間に何が起こったのかに、調査の焦点が集まりつつある。

流通段階で混入した可能性は低い

JTでは製品の回収を急いでいる
JTでは製品の回収を急いでいる

   まず考えられるのが、「畑で農薬が付着した説」だ。ところが、生活協同組合連合会コープネット事業連合が2月1日発表したところによると、千葉市内の被害者が残したギョーザから検出されたメタミドホスの濃度は130ppm。食品衛生法で定められた、農薬が残留する限度を示した「残留基準」はニラで0.3ppm、ニンニクで1ppmなので、基準の数百倍もの農薬が残留していたことになる。そうなると、「畑で付着したものが残留した説」をとるには、あまりにも高すぎる数値だ。

   一方、出荷後の「流通過程で毒物が混入した」という説はどうか。

   製造元の中国・天洋食品の発表では、工場の従業員や機械などは厳重に衛生管理され、段ボールに詰められた上で、出荷時にはコンテナの扉を鉛で封印されるという。コンテナ封印が解かれるのは日本の港の保税倉庫に入ってからで、段ボールについてもJT側は「段ボールは店に届くまで開けることはない」としており、流通段階で混入した可能性は低いと言えそうだ。

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