苦情あっても中止できない理由 銀行の外貨預金キャンペーン

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やめれば、説明責任を「全うしていない」と受け取られる

   とはいえ、「塩漬け」を余儀なくされたお客は納得いかず、その声は苦情となって寄せられている。そんななか、展開中の外貨預金キャンペーンを、期間終了を待たずに打ち切りにする信用金庫が東京都内に現れて、銀行界では話題になっている。こんなことが話題になるのだから不思議だが、理由を聞けば「キャンペーンをやめた」といえば、顧客への商品説明が不十分だったことを認めることになり、金融商品取引法違反として行政処分の対象となるという。「説明責任を全うしていない」(銀行関係者)と受け取られかねないというのだ。

   それもあって銀行はキャンペーンをやめたくても、やめられない。だから宣伝を控えるしかない。「1ドル100円割れ目前。いまこそ円安期待で、むしろチャンス」(地銀幹部)との言い分も一理あって、ひっそりとキャンペーンを続行しているわけだ。

   金融庁は、「顧客からのクレームが入るのは、どこにでもあること。クレームの対応マニュアルの作成を急がせている」とし、苦情の未解決案件の数や対応の仕方を金融検査でみていくと話している。

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