「食の安全」守れない 生協は存在価値あるのか

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   中国産の「毒入りギョーザ」が発覚したのに続いて、次々と中国産食品の回収が行われている。さらに、問題のギョーザが発売されていたのは、従来のスーパーに比べて「安心」を売りにしていたはずの「生協」だ。ミートホープ社の偽装ひき肉を使ったコロッケを全国販売していたのも生協で、「スーパーとは違う、消費者の味方」としての存在意義が問われかねない状況だ。

組合員が最も期待するのは、「商品の質」と「食品の安全性」

問題の商品は生協の店舗で売られていた
問題の商品は生協の店舗で売られていた

   被害者に問題のギョーザを販売してしまった「ちばコープ」の上部団体にあたる「コープネット事業連合」は1月30日に記者会見を開き、国内で「毒入りギョーザ」の流通を食い止めることができる可能性があったことを明らかにした。

   記者会見で明らかにされた内容によると、問題のギョーザを開発していた02年3月の段階で、「事業連合」の、さらに上部団体にあたる「日本生活協同組合連合会(日生協)」の検査で殺虫剤の「メタミドホス」を検出していたが、「基準値を下回る」として、特に問題にならなかった。

   また、千葉市の母子が食べて症状を訴えたギョーザを1月上旬に検査した際も、薬品のような臭いに気づいていたにもかわらず「商品の不良か別の理由か判断できなかった」として商品回収などの対応をとらなかった。さらに、1月29日に、千葉県警から「殺虫剤を検出した」との連絡があった際、各店舗の商品は撤去したものの、すでに購入した組合員に対しては、特に情報開示などは行っていなかったという。

   生協をめぐっては、07年7月に明らかになった、ミートホープによる偽装ひき肉事件でも、生協連が開発した独自ブランド商品「CO・OP牛肉コロッケ」に偽装肉が混入し、全国に流通させてしまったという過去もある。これを受けてチェック体制を強化したはずだったが、「問題商品」の流通を食い止めることはできなかった。

   06年の「組合員意識調査」によると、組合員が生協に最も期待するのは、「商品の質」(64%)と「食品の安全性」(62%)で、スーパーなどの一般の小売店で売られているものよりも「食の安心と安全」に重きが置かれていることがわかる。

   この意向に、生協側はどのように答えようとしているのか。J-CASTニュースでは、日生協に対して

「一般論として、これまで、どのようにスーパーなどの商品との差別化を図ってきたのか」

と聞いてみたが、渉外・広報本部からは

「ちょっとお答えするのは難しい」

との答えが返ってきた。

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