橋下巧みな「メディア戦略」 司令塔は「爆笑問題」芸能プロ

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   大阪府知事選で「圧勝」したタレントで弁護士の橋下徹氏(38)の選挙戦を支えたのは橋下氏が所属していた芸能プロダクション「タイタン」だった。選挙統括本部長を異色の芸能マネージャーが務めることで、芸能界のノウハウを使った巧みな「メディア戦略」を展開したのだ。

選挙活動の日程をスポーツ紙、雑誌などにも告知

   大阪府知事選が2008年1月27日に投開票され、橋下氏が大阪府知事に就任することが決まった。投票結果は橋下氏の183万2857票に対し、民主・社民・国民新党が推薦していた熊谷貞俊氏の99万9082票と、橋下氏の「圧勝」だった。

   民主党は、熊谷氏の応援に小沢一郎代表など党幹部が次々に応援に駆けつけた。一方の橋下陣営は、タレントの応援はなし。橋下氏を推薦した自民・公明両党の幹部も応援に駆けつけることはなく、政党色も排除した。自民党が提供した選挙カーについては、自民党のロゴも消された。

   知名度、38歳の若さ、などなど橋下氏の「勝因」については色々と指摘されているが、選挙戦を戦い抜くにあたっては、お笑いコンビ「爆笑問題」などが所属する「タイタン」の力が大きく影響したようだ。というのも、選挙戦を仕切ることになる選挙統括本部長は「タイタン」のマネージャー劉昇一郎氏が務めており、まさに異例の選挙戦が繰り広げられたのだ。

   劉氏は、橋下氏が12月11日に府知事選への出馬を表明してから、テレビ局への出馬報告回りに同行した。当時まだ、自民・公明両党の推薦がなかったため、「身近なメンバー」だけで選挙を戦うことにした。そこで劉氏が選挙統括本部長というかたちで、選挙戦を戦うことになったらしい。自公の推薦を取り付けた後も、「自公は表に出ない」という合意の下で、その形は変わらなかった。

   芸能マネージャーが展開する選挙戦は斬新なものだった。橋下氏の選挙期間中の活動の日程についても、通常は記者クラブの幹事社だけにしか送らないが、スポーツ紙、雑誌など一つ一つのメディアに告知した。さらに、橋下氏が掲げる「小学校の校庭の芝生化」をアピールするために、小学校で子供と遊ぶ場面を演出するなど、マスコミが取り上げやすいような構図にこだわった。

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