風力発電トラブル相次ぐ 台風や落雷には弱い

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   風を利用して発電する風力発電に「逆風」が吹いている。風車が強風で破損したり、落下したり、風車を支える鉄塔が倒壊するなどのトラブルが相次いでいるのだ。風車の75%以上は外国製で、日本の気候に対応しきれていないという指摘も出ている。

落雷で重さ4トンのブレードが落ちる

国内で使用されている風車の75%が外国製だ
国内で使用されている風車の75%が外国製だ

   日本では1980年代末から90代初めに導入が始まり、ここ数年で急速に普及が進んでいる。風力発電を推進する独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の調べでは、01年度に設置されていたのが434基だったのに対し、06年度では1314基と3倍以上の伸びを示している。

   ただ、普及が進むにつれて、トラブルが増えているのも事実だ。

   つい最近の例では、08年1月24日、北海道室蘭市が所有する風力発電所で、ブレード1枚が落ちているのが発見された。ガラス繊維強化プラスチック製で、長さは26.8メートルで重さは4トン。幸いにもけが人は報告されていない。ブレードの根本にすすが付着していたことから、落雷が原因と見られている。

   落雷以外にも、強風が原因で設備が壊れる例もある。04年12月に岩手県で開業した風力発電所「釜石広域ウインドファーム」では、05年2月、風速40メートルを超える吹雪と雷で3基のブレードが壊れた。開業直前の11月末にも、2基のブレードが折れたばかりで、開業わずか3ヶ月で43基中5基が壊れるという異例のペースだ。

   07年1月には、青森県東通村の風力発電所「岩屋ウインドファーム発電所」で高さ68メートルの鉄塔が倒壊。基礎の鉄筋コンクリート部分が破損し、根本から倒れていたことから、関係者に衝撃が広がった。

   03年9月に沖縄県を襲った台風14号では、宮古島にある風力発電用の風車が、風速60メートルまで耐えられる設計だったにもかかわらず、鉄柱部分が根本から折れている。

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