かつては「新・ブログの女王」との声もあったタレントの若槻千夏さん(23)だが、2007年末にブログの「休止宣言」をして以来、渡米して、ロスで古着販売のための買い付けを行っているのだという。ところが、現地からは、「別の目的」があるのでは、という見方も出ている。
英語ができないと米国での古着買い付けは難しい
若槻さんは12月31日になって
「今、居るこの場所は最高に素敵で大切にされて大好きな場所です。けど離れる事を決めたので、みなさんに報告します」
と、突然のブログ更新停止を発表。これがさまざまな憶測を呼んだが、08年1月18日に放送されたテレビ朝日系の情報番組「スーパーモーニング」で、若槻さん自身の口から近況が語られた。同番組に電話出演した若槻さんによると、08年2月にウェブサイトを立ち上げて、洋服のオンライン販売を行うという。古着の買い付けをするために、ロサンゼルスに滞在しているのだという。「引退説」や「事務所との確執説」を一蹴し、
「やりたいことに集中するため、バラエティーをお休みしただけ。『大したことねえな』って言われたくないんで真相を話したくなかったんです」
などと述べた。
このように、あくまでも「渡米は古着の買い付け」と説明しているが、在米日本人コミュニティーでは、「渡米は別の理由なのではないか」との見方が出ている。
米国在住の日本人からは「そもそも若槻さんにとって、米国での古着買い付けは難しいのでは」と指摘する声もある。現地で古着を買い付ける際には、古着屋での交渉や、宅配便を使った輸送の手配など、それなりに英語力が必要とされるからだ。さらに、車社会の米国なので、車の免許を持っていることが重要になる。これまで、特に「若槻さんは英語に堪能」といった報道は確認されておらず、仮に独りで買い付けを行う際は、これらがハードルとなり、「そもそも古着買い付けは無理なのでは」という声が上がっている。
「潰瘍性大腸炎」の治療は米国が進んでいる?
若槻さんをめぐっては、06年11月、体調不良を理由にレギュラー番組出演を取りやめた際に、12月に入って複数の写真週刊誌に「真相」として、若槻さんの本名である「栗原千春」との名前が書かれた診断書の写真が掲載された。それによると、病名は「神経性胃炎」と「潰瘍性大腸炎」。
特に潰瘍性大腸炎は、患者の治療費や研究費用を国が一部負担する「特定疾患」に指定されている難病で、「医療受給者証」の交付者数は06年度で9万627人にのぼっている。受給者証の交付を受けていない患者を考慮すると、患者数はこの倍にのぼると見られている。いまだに原因は解明されておらず、病状は良くなったり(緩解)悪くなったり(再燃)を繰り返し、手術で大腸を摘出しない限り、数十年単位での付き合いを余儀なくされることも多い病気だ。
実は「機能性胃腸障害」を理由に首相を辞任した安倍晋三氏も、「文芸春秋」08年1月号で、17歳の時にこの潰瘍性大腸炎を患ったことを告白している。安倍氏は、当時の病状をこのように振り返っている。
「自己免疫疾患といって自分の免疫が異物と勘違いして自分の腸の壁を攻撃し、その結果、腸壁が剥落し、潰瘍となり、爛(ただ)れて出血するのです。腸壁が刺激されるたび、30分に1度くらいの頻度で便意をもよおします。夜もベッドとトイレの往復で、到底熟睡などできません」
この病気は元々欧米で多く、日本での患者数が増えたのはここ10年ほどのことなので、米国の方が承認されている薬の種類が多いなど、進んだ治療が受けられる、とされる。古着買い付けがなかなか難しいこともあり、「治療のための渡米ではないか」との憶測も出ているらしい。
もっとも、あくまで憶測の域を出ないのは確かで、所属事務所でも
「これまでと何も変わっていないので、特にコメントすることはありません」
と話しており、芸能活動はこれまで通り行われているとの見方を示している。