「潰瘍性大腸炎」の治療は米国が進んでいる?
若槻さんをめぐっては、06年11月、体調不良を理由にレギュラー番組出演を取りやめた際に、12月に入って複数の写真週刊誌に「真相」として、若槻さんの本名である「栗原千春」との名前が書かれた診断書の写真が掲載された。それによると、病名は「神経性胃炎」と「潰瘍性大腸炎」。
特に潰瘍性大腸炎は、患者の治療費や研究費用を国が一部負担する「特定疾患」に指定されている難病で、「医療受給者証」の交付者数は06年度で9万627人にのぼっている。受給者証の交付を受けていない患者を考慮すると、患者数はこの倍にのぼると見られている。いまだに原因は解明されておらず、病状は良くなったり(緩解)悪くなったり(再燃)を繰り返し、手術で大腸を摘出しない限り、数十年単位での付き合いを余儀なくされることも多い病気だ。
実は「機能性胃腸障害」を理由に首相を辞任した安倍晋三氏も、「文芸春秋」08年1月号で、17歳の時にこの潰瘍性大腸炎を患ったことを告白している。安倍氏は、当時の病状をこのように振り返っている。
「自己免疫疾患といって自分の免疫が異物と勘違いして自分の腸の壁を攻撃し、その結果、腸壁が剥落し、潰瘍となり、爛(ただ)れて出血するのです。腸壁が刺激されるたび、30分に1度くらいの頻度で便意をもよおします。夜もベッドとトイレの往復で、到底熟睡などできません」
この病気は元々欧米で多く、日本での患者数が増えたのはここ10年ほどのことなので、米国の方が承認されている薬の種類が多いなど、進んだ治療が受けられる、とされる。古着買い付けがなかなか難しいこともあり、「治療のための渡米ではないか」との憶測も出ているらしい。
もっとも、あくまで憶測の域を出ないのは確かで、所属事務所でも
「これまでと何も変わっていないので、特にコメントすることはありません」
と話しており、芸能活動はこれまで通り行われているとの見方を示している。