NHK記者は暇な仕事? 勤務中に自宅で株取引

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「本当に3人だけか。ほかにもいっぱいいる」との声も

   職務中、疲れたわけでもないのに自宅に帰って株取引。ということは、NHK報道局は、人余りで仕事が少ないのだろうか。NHK広報部に当てると、「3人のことは、なんとも言えませんね。そのときに、どのような状況だったかにもよりますし、休憩時間だった可能性もありますし…。通常は暇になるようなことはありません」と歯切れの悪い説明だった。勤務時間中に自宅で仕事をすることについては、「それはないと思います」と答えた。

   一方、なぜ5000人もが「5300」システムの内部情報を見ることができるのか。これに対しては、NHK広報部は、「必要な人が見られるシステムということです。なぜと言われても、必要だからと言わざるを得ませんが、今後は、運用の見直しを含む再発防止策を作ります」と述べた。事実上、今まで必要がない人も見られたことを認めたわけだ。カッパ・グループ化のスクープ原稿は、放送の22分前からシステムで閲覧可能だったが、広報部では、「結果がこうなりましたので、閲覧可能にするのが早過ぎたかもしれない」と答えた。

   今回の問題では、5000人も閲覧可能だったため、増田寛也総務相さえ、1月18日の閣議後の記者会見で「本当に3人だけか。ほかにも(インサイダー取引した人が)いっぱいいるのではないかと思う」と漏らしたほどだ。NHK広報部では、増田総務相が促した5000人全員の調査については、「まだ分かりません」と述べるにとどまった。

   NHKのOBは、こうした指摘をどうみるのか。元NHK政治部記者で評論家の川崎泰資(やすし)さんは、J-CASTニュースに対し、次のように話している。

「私がかつてNHK職員だったころは、時間や暇というより金がありませんでした。民放に比べて貧乏でした。しかし、海老沢(前会長)体制になって、ここ10年、資金の面では豊かになったようです。問題は、ヒマかどうかよりも、倫理感が欠落した会社になったということです。綱紀が緩んでおり、NHKの報道にも、弛緩した空気が流れているのを感じます。さらに、ネット化で、個々人でも自由に株取引ができるようになって、局内の情報を使う意味合いが分からなくなっているのでは。悪いことをするやつが悪いと思わなくなっているということです。もし局内があまりに酷い状況なのでタレ込みがあったとすれば、その症状はかなり重大だということになりますね」
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