株式の配当利回りと10年もの国債利回りはほぼ同水準
別の金券ショップは、「売りに来るお客さんはインターネットなどでよく調べています。比べてみて、買取価格の高いところに売りに行くようです」と話す。
金券ショップを展開する大黒屋は、「株主優待券を持ち込まれるお客様は、受け取るとすぐに換金されるので、5、6月と10、11月に増えるんです。数字には表れないのですが、ただ(株主優待券は)クローズアップされているので一部ではこの時期でも売りに行こうという人はいるのではないでしょうか」としている。
たとえば東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランド株を1株6400円(1月17日現在)のとき100株購入すると64万円。年間2枚の株主優待券(1DAYパスポート5500円)がもらえるから、単純計算で株主優待の利回りは2.0%弱。予想配当利回りは0.9%ほどで、それと合わせた実質では2.5%程度になる。
また、単に配当利回りに注目しても、株式の配当利回りと10年もの国債利回りはほぼ同水準にあるので、「投資のタイミングとしては悪くない」(大手証券の幹部)。下げ相場でこそ、配当利回りや株主優待に着目した投資が大きな効果を発揮するというわけだ。
1月18日午前の日経平均株価は、下げ幅で一時410円を超えて下落。東証1部はほぼ全面安の状況で、16日に付けた1万3504円を下回って推移している。まだ「底」は見えないようだ。