今後は「ネット対ディスク」の競争になる
調査会社BCNは2008年1月17日、「年末商戦デジタル製品市場動向」を発表。それによれば、07年10~12月の次世代DVDレコーダーの販売台数別シェアはソニーが59.6%、松下電器が27.0%、シャープが9.6%。一方、HD VD陣営の東芝は3.8%にとどまり、BD陣営とHD DVD陣営で比較すると「96.2%対3.8%」と、BD陣営が圧倒している構図は大きく変わらなかった。
BCNの田中繁廣取締役は、同日の記者会見で、ワーナーの「BD陣営への乗り換え」が国内市場に与える影響について聞かれた際に、
「コンテンツの品揃えを確保できるのかというのは、次世代DVDレコーダーの購入には大きく影響する。東芝にとってはこの影響は非常に大きいと思う」
と指摘している。田中取締役は、北京オリンピックまでに家電各社が次世代DVDに移行し、DVD・HDDレコーダー全体に占める次世代DVDの販売台数シェアは4割を超えると予測しているが、「それ(北京オリンピック)以降は分からない」と指摘する。
「米国では、ネットワーク上に映像を保存し、DVDなどに頼る必要はないといった動きもある。それを踏まえると、次世代DVDレコーダーが海外に広がっていくのかどうかが見えない。国産メーカーがローカルに保存するメリットをどのように説明するのかにかかっている。これからは『ネット対ディスク』という競争になっていくのでは」
次世代DVDの規格争いは、ほぼBD陣営に軍配が上がっているが、そもそも将来的に次世代DVDなどというものが必要なのか。BD陣営が真に勝利したとは到底いえないようだ。