「こういう団体のお得意のやり方ですよ」
活動家2人の身柄が確保されたことについて、「シー・シェパード」は2008年1月16日に公式声明をホームページ上で発表。日鯨研から、2人の開放とともに捕鯨の妨害活動をしないように要求された、とした上で、
「人質を使って要求をしてくるというのはテロリズムの証で、シー・シェパードはテロリスト集団と交渉することに関心はない。人質は無条件に解放すべきだ」
という同団体代表ポール・ワトソン氏のコメントを紹介している。
これについて水産庁遠洋課の担当者は失笑しながら、
「そんな要求するはずがない。2人を引き渡す際に安全を確保して欲しいとは言っているが、相手が飲みそうもない要求なんてしないです。こういう団体のお得意のやり方ですよ」
と話している。
一方、豪州では2008年1月15日に連邦裁判所が、豪政府が国内法で南極海などに設定した「クジラ保護海域」での日本の調査捕鯨の差し止めを命じるという事態まで発生している。町村官房長官は2008年1月16日に「南極はどの国も領土主権を持たないというのが国際的なコンセンサス。誤った前提の判決は受け入れることはできない」とこれを批判したほか、水産庁遠洋課も同様の理由で「びっくりする判決で『そんなの関係ねぇ』といったところ。豪裁判所が自国民に対して要求するならまだしも、日本国民に対して要求するのはおかしな話。絶対に受け入れられない」と述べている。