排出権取引の小口売買 信託銀行が参入

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携帯用エコバックで得た収益が元手

   企業が排出権を買う理由には、設備投資等との「見合い」もある。たとえば、工場をつくって生産力を高めれば、それによって排出されるCO2は増える。だからといって、老朽化した工場をいつまでも使っていて生産力がダウンしては収益に影響する。そのため、「株主からみて、CSRの観点と収益性のバランスがどのように保たれているかがポイントになります」と指摘する。

   セブン&アイホールディングス(HD)は08年1月8日、イトーヨーカ堂セブン‐イレブンなどのグループ約1500店舗で販売する携帯用エコバックで得た収益から1枚あたり5円を温室効果ガスの排出権の取得に活用し、それを環境省に寄附する取り組みを始めると発表した。

   セブン&アイHDは三菱UFJ信託を通じて排出権を購入する。排出権を買う資金は、お客からコツコツと集めた資金が元手、ということになる。

   エコバックの販売は1月9日から。Mサイズは300円、Lサイズは350円。お客はエコバックを買うことでCO2の削減に協力できる。「投資」には遠いが、排出権取引というものを少しは身近に感じられる。

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