「芸能界デビューではありません」
姫井議員によると、告白本の狙いは、「主婦でも、子育てしながら自分を変えることができる。夢が実現できることを訴え、エールを送ること」だという。双葉社の担当者も、「地元に地盤がなく、結婚して子どもが2人いる。今までの政治家と違うタイプが、『姫の虎退治』の参院選で話題になるまでを語ってもらうことが目的。これは女性姫井としての自叙伝です」と説明する。「女性は誰でも姫になれる」が本のコンセプトだという。
不倫騒動については、「そのときの苦い思い、経験を踏まえて、家族との絆が逆に強くなり、姫井自らが変わったことをつづっています」とこの担当者。
すると、姫井議員は、不倫を認めたということなのか。J-CASTニュースがそのことをただすと、姫井議員は、「それに関してはノーコメントです」と答えた。やはり不倫疑惑「反論せず」作戦は続けているようだ。
疑惑をあいまいにしながら、告白本では、まるでアイドルのように着飾った姫井議員のグラビアを8ページにわたって掲載した。双葉社の担当者によると、両肩を大胆に露出したお姫様風ドレス姿や脚を開いたサービスショットまである。報道で話題になったためか、同社には注文がかなり来ているという。初版は2万5000部だが、なくなればすぐに重版するとしている。年末には、テレビ局をはしごし、年明けにサイン会までする予定。
もしや芸能界入り?と勘ぐるほどだが、姫井議員は、「芸能界デビューではありません。小池百合子さんだって、サイン会をしていますよね」とさらりとかわした。双葉社の担当者は、「それはないのでは。というより、堂々としているので政治家向き」と話す。
ただ、民主党関係者の評価は、厳しい。党本部は、この件について「関わりを持っていません」(鳩山由紀夫幹事長)と逃げ腰だが、岡山県連幹部からは、「みんなの思いを踏みにじっている」と不満の声が上がっている。
告白本では、不倫疑惑については、次のように書かれている。
「私は、私なりに語らない理由があった。今回の件は、これまでに味わったことのない経験でした。私が沈黙を守っていたのは、それは、相手の方へのできる限りの誠意のつもりでした」
「過去にとらわれるより、気持ちを切り替えて前に進んでほしい」
今後の選挙では、有権者へもその誠意が伝わるだろうか。