日本のロボット技術は世界のトップレベル
日本のロボット技術は世界のトップレベルだ。ただ、利用されているロボットの大半は工場などで働く産業用ロボット。日本ロボット工業会の統計によると、ロボットの出荷額は90年代初めに約6000億円になった後、伸び悩んでいる。日常生活で人と共存する次世代ロボットの実用化が期待されてきた。
ソニーのペットロボットのヒット作「AIBO(アイボ)」が、ソニーの業績悪化を受けて、06年3月末で撤退するなど、次世代ロボット開発の動きは足踏みしていた。だが、ソニーからロボットの技術者を譲り受けたトヨタが本格的にロボットに取り組み、これに刺激されたホンダも開発を加速させている。「鉄腕アトム」の漫画での誕生日である「2003年4月7日」は過ぎ、実用化にはなお課題も多いが、トヨタとソニーの競争は「アトム」の夢をかなえる可能性を秘めている。