「20年前のハリウッドドラマ」
看板のドラマについても、手厳しい。未だに「ドラマのTBS」と言われた時代のホームドラマ風の演出にこだわっているとして、次のように指摘した。
「さんまとまさみのドラマも、脚本がまったく弱いですね。今どき年の差が離れたギャップの面白さなどという設定は、20年前のハリウッドドラマですよ。若い女性は、設定をばかにして、ストーリーについていっていません。さんまも、ドラマでなくバラエティーになっています」
ネットでも、TBSのドラマには不評の声が多い。ミクシィの日記やコメントでは、16日に最終回を迎えた「ハタチの恋人」への失望感が語られていた。
「確かにさんまが長澤まさみと共演したい、っていうのが実現したドラマですね これはTBS、さんま、長澤まさみにとって汚点ですね…」「あのラストは何なんだ、と思わざるを得ないと激しく主張したい今日この頃であります。何と言いますか、この消化不良感というかなんというか。微妙なのは視聴率だけじゃなくてラストもか!と( ´_ゝ`)」
一方、ライバルのフジテレビは、好調な視聴率を維持している。前出の週間視聴率では、30位以内になんと16番組もランクインしているのだ。ドラマは、福山雅治さん(38)と柴咲コウさん(26)出演の「ガリレオ」(月曜日午後9時)が、2位に食い込むなど4番組が30位以内だ。
これに対して、TBSは、次のクールなどで挽回を期しているようだ。08年1月からのドラマでは、稲垣吾郎さん(33)と小雪さん(30)が出演する「佐々木夫妻の仁義なき戦い」(日曜日午後9時)など、また豪華キャストを配したドラマを連発する。さらに、同4月からは、土曜日の午後8時に、新しくネット利用の視聴者参加型ドラマを企画している。
TBSの試みはうまくいくのか。放送評論家の松尾さんは、こうみる。
「見てみないとわかりませんが、食指が動くようなラインアップじゃないですね。視聴者参加型のドラマですか?そういうのはダメなんです。ドラマは夢を売るのであり、手元に届かない存在であるからいいんですね。『2人をハッピーエンドに』『恋敵の三角関係を』との声を聞いて作ると、夢がなくなっちゃうんですよ」