「原子力タンカー」の実現を訴える
さらに、中川氏は「初めて公の場で話すこと」として、核を「動力」として活用することを主張。
「原子力船、あるいは原子力潜水艦を持つ、という議論が何で出てこないのかなぁ、と私は思っているわけであります」
と切り出し、国内唯一の原子力実験船だった「むつ」が放射線漏れ事故を起こして以来、動力としての原子力を活用しようという動きが事実上なくなっていることを指摘。軍事目的の利用については否定しつつも、「原子力タンカー」の実現を訴えた。
「日本とフランスしか、大規模な原子力発電所を造る技術・実績はありません。したがって原子力『発電』の方は、(日本は)世界のトップクラスであります。しかし世の中には原子力はもう一つ、動力として利用するやり方もあるわけでありまして、何も空母・エンタープライズを造るとか、あるいは原子力潜水艦を造るとかいうのは、もっと先の話、あるいは現時点では、こんなコトを言うと大騒ぎになります。まったく考えておりませんけれども、例えば巨大なタンカーをですね、これだけ石油(価格)が高いんですから、そして、クリーンなエネルギーでありますから、原子力というのは事故さえ起こさなければクリーンで中長期的に使えて、そして、何回でも燃料をサイクルできるエネルギーであります」
「核保有について議論すべき」との持論に続いて、新たな問題提起をした形だ。