西室氏ら財界人が次々固辞 NHK次期会長人事が迷走

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   NHKの次期会長人事が迷走している。NHK経営委員会(委員長・古森富士フィルムホールディング社長)は橋本元一現会長を再任せず、外部から新たに起用することを決めた。財界人を中心に選考する考えだ。しかし、これまでも何人かに打診したが体よく断られてきた。古森委員長は年内決定の方針だが、内部昇格説も出るなど事態は流動的で、越年する可能性もある。

「格下の古森委員長の下で働くのでは」

NHKの会長人事が迷走している
NHKの会長人事が迷走している

   橋本会長の任期は2008年1月で切れる。経営委員会は2007年12月13日、「抜本的な改革を成し遂げられる人材の起用が大事」として、年内にも次期会長を最終決定するという。

   NHK会長をめぐっては、安倍前首相がNHK経営委員長に古森氏を抜擢、次に民間人の会長起用を狙った。前首相は西室泰三・東京証券取引所会長(元東芝会長)を推した。豊富な人脈、すぐれた国際感覚から適任とみていた。財界も西室NHK会長になれば東証会長ポストが空くので歓迎していたが、最終的に西室氏は断った。

   政権をほっぽり出してしまった安倍氏の後任の福田首相はNHK会長については「経営委員会にまかせる」というスタンスだが、政府部内は相変わらず民間人起用が根強い。西室氏のほか、丹羽宇一朗・伊藤忠会長、南直哉・前東電社長らにも声をかけたが、いずれも断られたようだ。

「NHK会長は外国へ出かければ国賓待遇だが、年収は3千万弱と低く、国会答弁など難儀で忙しい。さらに、最近、経営委員会の力が強まって、会長になっても財界では格下の古森委員長の下で働く形になる。そうなると、大物財界人のなり手はいなくなる」(政治部デスク)
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