大阪府知事選への出馬を「2万パーセントない」とまで言い切っていた橋下徹弁護士(38)が結局出馬する。しかし、ネット上では「がっかり」「絶対に投票しない」と評判がすこぶる悪い。スポーツ紙でのアンケートでは「投票しない」が「投票する」を上回るなど、一見すると厳しい状況に思われる。しかしその一方で、「大阪だから当選するのでは」といった意見も根強い。
解除条件付きの了承??だって
かつては茶髪・グラサン姿の橋下氏だったが…
橋下徹氏は2007年12月13日、大阪府庁と大阪市内のホテルと2回にわたって「出馬会見」を行った。12月5日と12月11日の2回にわたって府知事選への出馬の可能性を報じられた際には、「完全否定」していたにもかかわらず、11日の午後に所属する事務所に急きょ出馬する意志を伝えていた橋下氏。12月13日の会見でも、一転して発言を翻したことについて追及され、「朝日、毎日に5日に報道された時は(テレビ出演などが)調整不可能と思い、出馬の意思はないとコメントを出しました」と説明。
さらに
「(自民党議員に出馬を了承したと報じられたことは)解除条件付きの了承というのが正しい。詭弁と言えば詭弁と言われるか分かりませんが」
などと難解な説明をした。
「確信犯的にウソをついていたのか」との記者の問いには、
「『こいつの言うことは信用できないな』と言われれば、有権者のご判断になりますけど・・・そこを覆せるだけの大阪を変えたい、大阪を明るくしたいという気持ちを府民の方々に説明・アピールしてご了承いただきたい」
などと説明している。橋下氏は、会見の日には黒髪、ネクタイ、濃紺スーツで、さらにサングラスを外す「イメチェン」姿で登場。「そういう職(知事)に就くという覚悟の下にスタイルも自ずと変えていかなければならない」とアピールするが、橋下氏がどれだけの支持を集めることができるのかが気になるところだ。
ところが、2007年12月13日放送のテレビ朝日系情報番組「スーパーモーニング」では、かつての共演者から「(橋下氏は)視聴者に詫びるべき」(鳥越俊太郎氏)「(会見で)こんな分かりにくい言葉で分かりにくい現象を説明されると言うのはあいたたたという感じ」(伊集院光氏)と批判的な意見が相次いだ。
「単にテレビに出て見たことある弁護士というだけで1票入れてくれるほど大阪府民の方々は甘くない」と橋下氏自身が会見で述べていた通り、府民のなかには厳しい見方があるのも事実のようで、2007年12月13日のサンケイスポーツは、「ズバリ、橋下氏に投票するか?」の質問に対し、「投票する」は25%、「投票しない」が48%、「わからない」が27%となったと報じた。このアンケートは大阪・梅田などで道行く大阪府民100人に対して行ったという。
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)最大手の「ミクシィ(mixi)」の「橋下徹」コミュニティーでは、橋下氏出馬の報道が出るやいなや、
「誘われたら、なんでもホイホイ行っちゃうんですかね がっかりだぁ」
「正直かなりショックです」
「私も、まだ政治家にはなって欲しくなかった」
といった書き込みが相次いだ。なかには「応援したい」といった意見もあるが、橋下氏に親近感を持っているはずのコミュニティーの人たちのあいだでさえも失望感が広がっているようなのだ。