声優が俳優、歌手、お笑いの仕事もする?
声優側は、というと、やはり「本職である我々を使ってほしい」ということになる。声優の山寺宏一さんは自身のブログ(07年8月26日付け)で、声優にいろんなタレントや有名人を起用していることが目立つ、として、
「中には『これはあまりにもムチャじゃないの!』と言いたくなるキャスティングもあると思います。もちろん話題性は大事ですし、お客さんがたくさん入ることはおろそかにできないのですが、本当にピッタリあったキャスティングをよくよく考えて欲しい」
と、安易にタレントを声優に起用する現状を批判している。
ただし、有名タレントに声優を任せる、という流れはどうやら変えられないようだ。声優を育成・デビューさせているCHK声優センターはJ-CASTニュースの取材に対し、過去に比べBS放送、CS放送、ゲームなど声優が活躍する舞台は増えている、としながらも、話題作や、主役級については有名タレントに仕事が行ってしまうことが多くなった、と打ち明けた。そして、
「これまでも例があるように、こちらから向こうに行くような形にならなければ、と思っているんです。声優が俳優、歌手、お笑いの仕事もする。そんなマルチな才能を育てていきますし、声優をステップにタレントになりたい、そういう挑戦もアリだと考えているんです」
ということだった。