タイゾー君政治生命の危機? 「父武部」批判、ライバル出現で逆風

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「人気があるのは選挙権を持たない若者にだけ」

   さらに、看板はあっても、地盤、カバン(政治資金)がないタイゾー議員には事情が厳しい。朝日新聞北海道版の12月3日付記事によると、「人気があるのは選挙権を持たない若者にだけ」との意見から、地元関係者に根強い反発があるという。このため、経済界の中には、ライバルの長谷川氏を推す声が強いと指摘している。

   政治生命がかかる中では、さすがのタイゾー議員も慎重にならざるを得ないらしい。スポーツ報知の記事によると、12月2日の最終面接では、自ら議員バッジを外して臨み、謙虚な姿勢をアピールしたという。ブログの「沈黙」は、そんな状況の中で生まれたとの観測も出ている。タイゾー議員の衆院第2議員会館内事務所では、J-CASTニュースの取材に対し、「北海道1区を目指しているのは事実ですが、今の段階では取材をお断りしています」と話し、ピリピリした様子だった。

   ただ、まだ浮上の芽はある。各紙によると、自民党の菅義偉選対副委員長が「タイゾーには見込みがある」と周囲に漏らしているというのだ。スポーツ報知の12月2日付のインタビュー記事によると、菅氏は、比例区のチルドレンの中で小選挙区にチャレンジする人がほとんどいないとして、「杉村太蔵は『北海道1区から出たい』と手を上げた。私が彼を評価するのはその点なんです」とまで語った。さらに、「最近も北海道の人たちと陳情に来ていた。政治家として頑張っていると思う」と述べた。

   もちろん、北海道1区で出馬が認められても、安泰ではない。選挙区では、民主党から10回目の当選を目指す横路孝弘衆院副議長と戦わなければならない。また、自由奔放なパフォーマンスから生まれる軽はずみ発言も、不安の種だ。実際、SPA!12月11日号のコラムでも、「自民党のある意味での強みというか、素晴らしさというか、これまでに政権政党として戦後長くこの国の政治を担うに至ったその訳が、私はこうした熾烈な権力闘争を常に党内において繰り広げている点が挙げられると思います」と、派閥を肯定したかのような珍回答を寄せている。

   いずれにしても、茨の道なのだ。

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