支払いが基本だが、柳川は取らず
微妙な違いを見せたのが、その前日の12月3日に福岡県柳川市で行われた「柳川場所」だ。「MSN産経ニュース」は、
「3日の福岡県柳川市での巡業の勧進元(編注; 主催者)も報道陣に入場料の支払いを求めたが、交渉の結果、取材は自由となっていた」
と報じているが、主催者の柳川市商工会議所の事務局では
「ニュアンスが違う」
と反論する。
「会場に入る方には、基本的には全員チケットを買っていただく」
と話し、「報道陣も入場料を払うべき」との立場だ。その一方で、
「報道各社さんは純粋に相撲を見にいらっしゃる訳でもないですし、取材場所を指定させていただいているので、そのあたりは臨機応変に…」
とも話し、事実上入場料の徴収は行っていないことを明らかにしている。「本当は払うべき」との原則を掲げながらも、報道陣からは実際は徴収しない、という「運用」でカバーしている模様だ。
もっとも、地元マスコミは特別扱いのようで、
「地元マスコミ各社には、あらかじめご招待を差し上げているので、スタッフには『入場料を取ってはいけない』と指示しました。各社さんには腕章を着けてもらわないと困りますけど」
とのことだ。
天草も柳川も、基本的な考え方は同じだが、ちょっとした運用の差で、報道のされ方が大きく変わってしまった形だ。
ちなみに、3500人収容の柳川の会場は、ほぼ満員だったという。