ライブドア事件以降、新興市場全般が低迷
そもそもジャスダックの再編議論が生じたきっかけは、経営の厳しさ。08年3月期決算で初の最終赤字に転落する見通しで、06年のライブドア事件以降、新興企業のイメージ悪化→投資家離れ加速という新興市場全般が低迷する構図から脱出できていない。ジャスダック、ヘラクレス、東証マザーズの国内主要新興市場の株価指数は、同事件直前のライブドア06年1月の半分~3分の1程度に低迷し、回復の見通しはたっていない。
こうした中、海外ではシンガポールや上海などアジア市場が急成長している。独自色に乏しい複数の市場が乱立している状況では、日本市場の国際的地位の低下は避けられないうえ、共倒れの危険さえある。新興市場の再編は避けられない流れともいえるが、関係者の思惑は交錯しており、明確な方向感が定まらない状況が続きそうだ。