テレビが、謝ってくれるんですかね
「週刊文春」07年12月6日号でも、山下さんは強烈にTVを批判している。
「テレビ的には、親が殺した、言うた方が受けるかもわかりません。そやけど、ほんまに、目に入れても痛うない子供。宝物の子供。自分の手で殺すとかそういうことを、考えることすらしたくない。(犯人が)僕じゃないと分ったとき、大々的にやってきたテレビが、謝ってくれるんですかね」
07年11月28日、山下さんは2人の娘と祖母の遺体を確認後、記者会見を開いた。そこでは、
「ばぁちゃんと子供たち、やっぱりだめでしたけど、帰って来ました。ほんま、報道の皆さんありがとうございます」
「やっと帰ってきたんやのぅ、ゆうて。やっとオレらの手に帰ってきたんやのぅ。そう(声を)かけました」
などと憔悴した表情で、下唇を噛み締めながら涙ぐみ話した。 こうして事件は、一段落したようにも見える。しかし、新聞各紙の報道によると、
「川崎容疑者は『1人でやった』と供述しているが、捜査本部は共犯がいる可能性もあるとみている」
などと書かれていて、「完全解決」とはいかなそうな感じなのだ。