「本当に反省しているのか」 朝青龍帰国後の針のむしろ

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   帰国して謝罪会見を開く横綱の朝青龍(27)が、モンゴルから日本への航空便が一時確保できない事態になっていたことが明らかになった。スポーツ報知によると、巨体収容に必要なビジネスクラスの座席がテレビ局に先取りされてしまったという。さらに謹慎期間中の泥酔騒ぎ疑惑なども浮上、帰国しても「本当に反省しているのか」との大合唱が上がりそうだ。

帰国便はすでにテレビ局に占拠されていた

朝青龍の酒乱騒ぎ疑惑を取り上げたスーパーモーニング(テレビ朝日から)
朝青龍の酒乱騒ぎ疑惑を取り上げたスーパーモーニング(テレビ朝日から)

   朝青龍は、夏巡業中にモンゴルでサッカーに興じていたとして、日本相撲協会が2007年8月1日、2場所出場停止と九州場所千秋楽の11月25日までの謹慎処分を言い渡した。その後、精神的ショックによる「解離性障害」と診断され、8月29日から、療養するとしてモンゴルに滞在していた。

   そして、帰国は、横綱審議委員会の臨時会合が開かれる11月30日と決まった。この日は、東京・両国国技館で謝罪会見を行い、さらに横審でも謝罪することになっている。

   横綱が再び受け入れられるためには、そこで真摯に反省している態度を示すことが大事だ。ところが、帰国便の確保を巡っても、その態度に疑問符が付くようなトラブルがあったことが判明した。スポーツ報知の11月28日付記事によると、この日1便だけのモンゴル航空の直行便ビジネスクラス全12席が、機内撮影が目的のテレビ局に占拠されてしまっていたのだ。横綱の巨体では、エコノミークラスは使えないという。そもそも朝青龍側が予約しようとしたのが先週中というから、対応が遅いと言われても仕方がない。

   この危機は、朝青龍側が30日に着く韓国・ソウル経由の便を確保したことでかろうじて回避されたという。

   実は、朝青龍を巡る帰国のトラブルは、これだけではない。新聞各紙によると、当初は、横審が開かれる11月26日に帰国する予定だった。が、朝青龍がモンゴルへ行った直後の9月2日に、1年間の興行ビザが切れており、帰国までにその発給が間に合わなかったのだ。自宅マンションに「籠城」していたため、日本で更新していなかったという。

   その後、ビザは特例で早期更新されたようだが、特例が認められなければ、12月2日から九州で行われる冬巡業にも間に合わなかった。これには、師匠の高砂親方でさえ、「巡業に間に合わないならクビだ」と言い放ったほどだ。

謹慎中にバーで酒乱騒ぎとの報道も

   さらに、深刻なことには、モンゴルでの「療養生活」にも疑惑が浮上したことだ。各紙によると、モンゴルの地元紙「ネゲオードル」が11月17日付の記事で、謹慎中の朝青龍が同13日、ウランバートル市内のバーに来店し、泥酔して大騒ぎしたと伝えた。記事では、朝青龍はナンパした女性を連れ出そうとして暴れ、テーブルを壊したりするなどして、関係者が弁償したとしている。この問題は、同28日にテレビ朝日の報道番組「スーパーモーニング」でも取り上げられ、ネゲオードルの女性記者が、従業員の話として、「朝青龍はバーの常連客で、帰国するときもマネージャーが『お気に入りのウイスキーを用意してくれ』と頼んでいた」と証言していた。

   相撲協会の北の湖理事長は8月18日、謹慎中の朝青龍の外出について、「繁華街なら認められない」と話している。もし、事実なら謹慎を破ったことになる。この報道は11月26日の横審でも取り上げられ、高砂親方はそこで、「暴れたというのはウソです。本人から聞きました」と答えていたという。

   しかし、横審の委員からは、厳しい追及が相次いだ。その一人、作家の内舘牧子氏は、「わたしの中では引退した人」と漏らしており、この日も「親方はちょっとシドロモドロしていたかな」と少し解せない様子だった。

   朝青龍は、もし謝罪が認められれば、冬巡業や、1月8日の横審稽古総見を経て、同13日に両国国技館での初場所初日に臨む。とはいえ、4か月ものブランクがあり、横綱にふさわしい相撲がとれるか予断を許さない状況だ。

   5度目の優勝を遂げた同じモンゴル出身横綱の白鵬(22)は、千秋楽から一夜明けた11月26日、記者会見で「2場所休んでいるのに優勝されてたまるか、という強い気持ちがある」とライバル心をむき出しにした。朝青龍がもし、負け越すことになれば、今度こそ引退勧告を覚悟しなければならない。

   ファンの朝青龍を見る目も厳しい。スポーツニッポンの11月28日付記事によると、帰国効果はまったくなく、冬巡業のチケットは熊本では6割しか売れていなかったという。

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