「規制官庁だから、経済が分かっていない」と批判
内閣府の7~9月期国内総生産(GDP)速報では、実質GDPが前期(4~6月)比0.6%増、年率換算で2.6%のプラス成長。しかし、住宅投資は同7.8%と大幅減で、実質GDPを0.3ポイント押し下げた。「国交省の対応が十分だったら」(内閣府幹部)との不満が漏れる。
民間経済調査機関8社の経済見通しは、07年度の成長率が平均で実質1.5%、名目1.1%。住宅投資急減の影響を織り込み、9月時点の予測を下方修正。住宅投資についても10~12月期で大幅な減少が続くと予測。07年度全体では平均で前年度比14.6%の大幅減を見込む。景気がそのまま失速せず、住宅投資や個人消費の持ち直しを期待する声が多いものの、経済成長の足かせとなっているのはまぎれもない事実。「規制官庁だから、経済が分かっていない」(財務省関係者)との批判は当面収まりそうにない。